足立製作所日記

デジタルツールを使ったものづくりのブログです。何でもこしらえてみましょう。

勉強したらいいこともあるものです

こんにちは。

最近Blenderというソフトをマスターしようと格闘中です。

 

その顛末をつぶやこうと思っていたら、なんだか統計のお勉強についての話に脱線してしまいました。

 

まぁ、新しいことに取り組めばそれなりにええことあるやん!ということでお許しください(@_@;)

 

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全く未経験のソフトウェアを習得する際は、最初は機能の3割ぐらいを目安に覚えていくのがいいな。参考書は買うが、全部は読まない。全部例題の実践のみに特化する。その例題も自分の直接携わっているものに置き換える。

 

以前統計処理とデータ分析をものにした時も、例題実践に特化して勉強した。教科書に書いてある数式もそれを直接覚えることはすっぱり諦めて、代わりにそれらを全部エクセルシートに埋め込んで、自前の簡易分析環境を構築した。その過程でエクセルの統計関係関数の使い方も覚えていった。

 

その結果、教科書だけで勉強するよりも、またエクセルの機能だけに頼るよりも効率的に統計処理とデータ分析をものにすることができ、高価なソフトウェアも一切買う必要はなかった。計算の中身もおおよそ理解できたため、エクセルや統計解析ソフトの機能が何を意味するのか分かるのだ。

 

統計処理、データ分析を勉強してよかったのは、自分が普段扱っている技術データがどれほど確からしいものか、客観的な数字で裏付けられて見通しが良くなることだった。開発の現場では平均値だけで議論することもまま見受けられるのだが、きっちり分析することでばらつきが明確になり安心感が増すのだ。

 

平均値はこれで、過去の仕様とはこれだけ性能アップしていて、ばらつきを考慮しても有意差がある。分析結果から言うと、この少ないサンプル数であっても、ここまでは確実に大丈夫で、目標値をここに設定すれば確実だ。。。このように日々の判断の確実性が増していくのが非常にありがたかった。

 

日本のメーカーに勤める技術者の中には、この製品を開発して十何年というベテランが何人もいると思うが、こういう人たちの経験、知見は大変なものだ。かれらは開発にまつわる数字とそれが意味するもの、限度について良く知っている。その製品について何をやれば危険かということに非常に敏感だ。

 

一方で、そいう技術者であっても、全く知らない分野では力を発揮できないこともある。知らない現象については、彼らとて一から手さぐりで知見を積み重ねていかないといけないのだ。

 

基本的な知識は本や技術論文などの文献から得ることはできる。でもそれだけで実開発ができるほど甘くはない。実際に自分でやってみて現象を確認して、その分野の土地勘を養っていく必要がある。

 

統計とかデータ分析の手法は、新たな分野で自分でやってみるときに非常に役に立つ。やみくもに色々やっても良いが、それでは点でしか現象を把握できない。こういう手法を知っていれば最初からある程度立体的に把握できる。

 

統計、データ分析の手法を知っていれば、例え知らない領域の事柄であってもキャッチアップすることは可能だし、いったん取得した技術データも再利用しやすく、実験が無駄になることも少ない。

 

とりあえずやみくもに実験をするパターンは、例え良い結果が出たとしても、再現性が乏しかったりして使えないことも多々ある。最初期はトライアンドエラーでやるけれども、その後はその現象の土地勘を養うことに集中する。別の言葉で言えば地図を作るといってもいい。

 

知らない領域でも地図を作っておけば、それを確認するのにもう一度体を動かして実験する必要がなくなる。地図を開くだけでどこを目指せばどれぐらいいいことがあるかが分かるようになる。最初は結構面倒くさい作業だけれども、後になって焦る時期になるほど自分を助けてくれるようになるものだ。

 

未経験の新しいソフトゥエア習得の話からずいぶん脱線したが、自分の勉強することが、本当のところは何なのかということを常に意識して取り組むと、効率も良くなるし効果も上がりやすいんじゃないかということ。まぁ、面白いなーと思うことが最初ではあるんですけどね。

 

気が向いたらまた何か書きます。